浦添市西海岸開発の環境保全事業は不十分だった!!
今年3月に浦添市は浦添市西海岸のを埋め立てて道路建設をする前にそこに生息する貴重な生物を捕獲して別の場所に移動する事業を行ったのだけど、どうもそれはやはり「私たちは貴重生物を守りながら開発していますよー」という市の見せかけのパフォーマンスだったようだ(6月1日の琉球新報27面http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-145372-storytopic-5.html)。
浦添市の委託を受けて報告書を作成した鹿谷法一さん(しかたに自然案内http://www.shikatani.net/)が生態学の専門家の立場から自然保護のあり方を行政に明確に突きつけた。「生き物の移植は環境保全措置に当たらない。それは『外来生物』の導入という側面を持ち、新たな環境攪乱を招く」とし、移動事業が行われる前の事前調査が十分に行われていなくて、さらにデータが不備などその環境影響評価書がいいかげんなものになっていると指摘している。
そんな信頼性のない事前評価で開発工事を実施したことはすごく残念である。でも、ある面、こんなことは公共事業で成り立っている沖縄の実情からして以前から当り前のように行われてきた、お約束事のとってつけたような事前調査なんだとも感じる。また事業報告書もそれに沿って作ることが委託される側の条件のような気がする。それだから鹿谷さんの報告書は、内々にやり過ごそうという行政を批判した前代未聞のものとなっていて、委託した市側はさぞびっくりしたことでしょう。鹿谷さんの一本筋の通った気骨を感じてとれるね。
鹿谷さんは事業者側に環境保全を理解できる人間がいないことを嘆いている。それはぼくも同感だ…。